おかみの日々徒然

新橋 有薫酒蔵 おかみのブログ
「高校よせがきノート」だより その4

2ヶ月ほど前のことになりましたが

慶應高校の同期の方が 数人で集まられたことがあります。

 

元タイガースのドラム担当の ひとみみのるさんは

うちの店のご常連でもあり 親しくさせていただいていますが

タイガースが解散してから 中国の北京大学で学ばれたあと

30年以上も慶應高校の先生をなさっていたことがありますので

お帰りがけに そのうちのお一人に声をかけてみました。

 

人見先生が有名人だってことは よく知らなかったけれど

父母会の時には 母親が喜んでいたような気がする・・・

2001年に卒業なさったその方は尾谷さんといい

人見先生から中国のことを教わったそうで、

とても懐かしそうに 西安のことを話されたのを聞いていて

おせっかいな私は 人見先生と この昔の教え子さんをつなげたくなりました。

 

以下は 人見先生と教え子の尾谷さんと私のメールの一部始終ですが

私は お二人のやりとりに感動しました。

 

ぜひ読んでみて下さい。

まずは私のぶしつけなお願いから。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

 

尾谷様へ

 

先日ご利用下さいました 有薫酒蔵の松永でございます。
人見先生とのメールのやりとりに感動しました。

 

私のブログの中には”「高校よせがきノート」だより”というカテゴリがありまして
ノートにまつわるいろいろなことをご紹介しています。
貴方のお便りをその中でご紹介させていただいてもいいですか。
もちろん人見先生にもおききします。

 

また よろしければ 西安を出てから今どこにいるという
メッセージをいただけませんか。
写真などいただけましたら もっとすばらしい報告になるかと・・・。

 

こういう余裕のある旅かどうかも分からずお願いをしていますので
勿論無理な時にはお断り下さいませ。

 

有薫酒蔵 松永洋子

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

 

松永様へ

 

先日は人見先生とお繋ぎ頂きありがとうございました。

心より感謝申し上げます。

 

私は結構ですので、人見先生のご了解を頂けたらと存じます。

出発は7月1日でまだ少し先のため、

写真をお送りするのも先になってしまいますが大丈夫でしょうか?

今回の旅の写真は写真集にまとめる予定ですので、写真は沢山撮ります。

写真をお送りすること自体は全く問題ございません。

 

学生のときの出会いというのは

歳を重ねていくほど、大切に思うようになりました。

その想い出を書き記し、時として再開できる場を

松永様がつくられてきたこと感謝申し上げます。

 

尾谷

 

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尾谷さんへ

 

昨日、新橋の有薫酒蔵の女将さんからメールをもらいました。

一昨日、塾高の卒業生諸君がお店に来られたということでした。

 

尾谷さんは何でもこの四月から弁護士業を休業して西安に行かれるとのこと。

大胆な決断ですね。僕は現代の北京へ2年間留学しましたが。

 

唐の時代の長安、留学生としての先輩には阿倍仲麻呂、吉備真備、空海、最澄など

傑出した人物がいます。僕は不勉強でしたが、尾谷さんはしっかり充実した

1年間をお過ごしください。

 

また、機会があればお会いしたいと思います。

塾高の諸君にもよろしくお伝えください。

 

ひとみみのる

 

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人見先生へ


すっかりご無沙汰申し上げております。


塾高時代に発音や四声を熱心に教えて下さった先生のおかげで、

今も中国でコミュニケーションをとりながら旅することができます。


先生のお名前をお聞きし、改めて御礼申し上げたくて名刺を置かせて頂きました。


この10年間、弁護士として日本の文化財や世界遺産の保護にかかわっており、

自分の目で世界遺産の保護状況や各国の生活・文化を見たいと考えて、

1年間旅立つことを決めました。


約18年前、18歳のときに先生とご一緒した西安がスタートになります。


どのように変わったのか、あるいは変わっていないのか。今から行くのが楽しみです。


おっしゃって頂いたように、唐の時代に傑出した先人に学びながら、

旅に出たいと思っております。


最後になりましたが、突然のことにもかかわらずご連絡頂きありがとうございました。

とても嬉しかったです。

また先生にお目にかかる機会があることを楽しみにしております。

 

尾谷

 

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尾谷さんが 世界一周に出かけられるのは まだ少し先ですが、

世界遺産の保護状況や文化などを見てまわるという

なかなか出来ないことをやれることになった彼が

どんな写真を送ってくださるか 今からとても楽しみです。

| おかみ | 高校よせがきノート便り | 16:02 | comments(1) | - | ↑TOP
「高校よせがきノート」だより その3

店で「高校よせがきノート」を見たいと言われる方には

申し込み用紙がありまして お1人に1枚ずつ

母校の名前を 書いていただいています。

 

テーブル毎に ノートをお探しするのが 私の仕事なのです。

同じ学校の同期会などの時は 1冊で済みますが、

それぞれ卒業校が違うのは 当たり前のことで

ぶ厚い台帳からさがし出して 皆さんにお持ちしています。

 

今現在 店にあるノートの数は3200で、

今 日本にある高校の数は 4900と言われています。

以前 朝日新聞さんが取材して下さった時、計算をして下さり

うちの店にあるのは 日本中の高校の

65パーセントにあたるそうです。

要は3人に1人はノートが無いということなのです。

 

先日、14名様のご予約がありました。

申し込み用紙を皆さんが書いて下さったので

お探ししましたら なんと全員の高校があったのです!

14名という大勢の方々が そろってノートを見ることができるということは

なかなかあるものではありません。

 

その日のその方々の卒業された高校を

古い方から順番にご紹介してみます。

 

No.0009 福岡県立小倉高等学校

No.0028 熊本県立八代高等学校

No.0230 神奈川県立川和高等学校

No.0306 愛知県東海学園東海高等学校

No.0379 新潟県立長岡高等学校

No.0458 東京都法政大学第一高等学校

No.0568 鹿児島県川島学園れいめい高等学校

No.0873 宮城県立石巻高等学校

No.1100 神奈川県立大磯高等学校

No.1675 香川県立高松北高等学校

No.1870 東京都日本大学第三高等学校

No.2027 愛知県立江南高等学校

No.2461 イギリス立教英国学院

No.3120 埼玉県浦和実業学園高等学校

 

でした。

| おかみ | 高校よせがきノート便り | 17:23 | comments(1) | - | ↑TOP
「高校よせがきノート」だより その2

愛知県に「緑高校」という名前の高校があります。

数日前のこと、申し込み用紙に「緑高校」と書いた人がありましたが

残念ながら その名前の高校は3200冊の中にありません。

 

その1時間後、ちがうテーブルの申し込み用紙に

又「緑高校」と書いてあるではありませんか!

 

ということは ノートは無いけれど、緑高校出身の方が

この同じ空間の中におられるということで・・・!

おせっかいな私は このお二人をお引き合わせしました。

年齢の差は3才、

しばらく懐かしそうに立ち話をしておられました。

 

こんな出会いは年中あるわけではありません。

これまで32年間で なんと3回しかなかったおせっかいです。

 

地球上には60億の人間がいても

ご縁のある人は ほんの一握りです。

ここで会わなかったら お二人は生涯会うことがないかもしれません。

 

ここでできたご縁が良いつながりになりますよう

願ってやみません。

| おかみ | 高校よせがきノート便り | 16:35 | comments(1) | - | ↑TOP
「高校よせがきノート」だより その1

このノートが初めて出来たのは

昭和62年(1987年) 7月4日のことです。

福岡県久留米大附設高校の1回生の隈正之輔さんという方が、

「あんまり友だちがいっぱい来るけん、みんなで名前を書きたか・・・」

と 言われたので 銀座の伊東屋に行って ノートを物色し、

B5の大きさのノートを買ってきたのが発端でした。

 

その後 すぐに年号が「平成」に変わったため、

今 約3200冊のノートの書き込みは 99パーセントが

「平成」時代に書かれたことになります。

 

あともう少しで 年号が変わります。

この「平成」の最後に、「平成」の思い出や出来事や記念すべきことを

ノートに書き留めてほしいと思います。

ぜひ 今しか出来ないことをして下さい。

 

 

 

おしらせがひとつあります!

今日の夕方、テレビ朝日の「スーパーJチャンネル」という番組で

うちの店とノートが紹介されます。

17時半ごろに 5分間流れるそうですが

昨秋から私は 洋服で店に出ていますので、

私の最近の様子を見て下されば幸せです。

| おかみ | 高校よせがきノート便り | 15:54 | comments(1) | - | ↑TOP
南日本新聞
2月のはじめごろに
南日本新聞の取材がありました。
が、取材なさる方が お二人でお客様としてお見えになり、
その日は 店がずっと混み合っていまして 私も忙しくしておりましたために
インタビューらしいものは 閉店まぎわの数分でしたので
そのことは 忘れるともなく忘れておりました。

2月が終ろうとするころでしたでしょうか、
鹿児島在住のNさんという方から
前後して二通のお手紙をいただきました。

最初にいただいたのは 南日本新聞の切り抜きで、
あの短時間で こんな立派な記事をと びっくりしました。



そして 次のお手紙に入っていたのは
やはり 南日本新聞の「ひろば」という投稿欄で
あれから一週間後の Nさんの投稿でした。

あんまりうれしかったので ご紹介したいと思います。
Nさん ありがとうございました。

・・・・・・

人間ドラマつづる居酒屋ノート

Nさん(65歳)

2月7日付に東京新橋の居酒屋ノートの店「有薫酒蔵」が取り上げられていました。
ファンのひとりとして うれしく拝見しました。

以前から、新聞・テレビ等のマスコミで何回か紹介されており、
一度行ってみたいと思っていました。
店のホームページで調べてみると、母校の名前が出ていません。
ならば自分で作りに行こうと4年前に思いたち、
在京の同級生を誘って おのおのが思い出を書き込みました。

店には三つの決めごとがありました。
「書くときは お酒を飲まず、集中する」
「必ず 名刺を添える」
「1回だけで終わらないように続けること」

数日して女将から礼状が届きました。
はがきに毛筆のきれいな文字がしたためられていました。
切手も珍しい記念切手にこだわっておられます。
このような、細やかな心くばりが、ノートが増えていく理由だと感じました。

このノートにまつわる人間ドラマは数知れず、
人と人を結ぶ絆となっています。
今は デジタル全盛の時代。
メールや携帯でなく、あくまで肉筆(アナログ)でつづる居酒屋ノートは貴重とも言えます。

母校のその後の書き込みが知りたく、女将にも会いたいので
機会があれば 訪ねていくつもりです。

・・・・・・
| おかみ | 高校よせがきノート便り | 15:06 | comments(0) | - | ↑TOP
高校よせがきノート便り その1
新規ノートをお作りになった方に
「貴方のノートは××××番になりました」という
お手紙をお出ししはじめて 久しくなります。

私たち夫婦のことを紹介して下さった
読売新聞の「しあわせ小箱」という記事を同封していますが、
おととい、手紙が届いたというメールをいただきました。

文章がとてもお上手で あんまりうれしいお便りでしたので
皆さんにも読んでいただけたらと思い ご紹介いたします。

・・・・・・

青森県 オザキ様より

新橋 有薫酒蔵
おかみ 松永洋子様

昨日、みそ汁の切手が貼ってある、あったかい封書が届きました。
ありがとうございます。
昨日は丁度学校の卒業式の日でもありました。

××××番

積み重ねの大事さを教わりました。

がっちりマンデーで放送されたのを見て、行ってみたいと思って、どれくらい
経ったでしょうか。
在京の卒業生にも紹介して、ノートに寄せ書きして貰えるようにします。

読売新聞の記事のコピーもありがとうございました。
2000冊目が岩手県立宮古高校だったんですね。
宮古は浄土ヶ浜という景勝地があります。
そこの洞窟は、実は八戸とつながっている、という伝説があります。
毎年ドライブに出かけてましたが、震災後は、何故か足が遠のいていました。
去年、震災後初めて行きました。
浄土ヶ浜はだいぶ復興が進んでいましたが、八戸から行く途中では、まだまだ復
興が進んでいないところもあり、震災遺構として残されている様々なモニュメン
トは、見るととても辛いものがあります。

卵焼きのエピソード、素敵ですね。
私、卵焼きが大好きです。
家が金銭的には裕福ではありませんでした。
でも、父が養鶏場に勤めていて、卵だけはいつも家にありました。
形がバラバラで色がついているものがあり、売り物にならない物を従業員価格で
安く買ってきていました。
月曜は卵焼き、火曜は目玉焼き、水曜はゆで卵、木曜はスクランブルエッグ、金
曜は卵焼き...卵料理だけは自信がありました。砂糖を入れて作る、甘い卵焼
きが好きでした。今は調味料としてピエトロドレッシングだけを入れた卵焼きが
好きです。

この度は、本当にありがとうございました。
東京に行く楽しみがひとつ増えました。
ノート30周年のお祝いの会に是非参加したいです。
ご案内お待ちしております。

・・・・・・
| おかみ | 高校よせがきノート便り | 17:49 | comments(0) | - | ↑TOP
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